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Gibson J-160E (1956)

¥858,000. (税抜¥780,000.)

CONDITION:
EX
TOP:
Spruce
SIDE   BACK:
Mahogany
FINGER BOARD:
Rosewood
BRIDGE:
Rosewood
NUT WIDTH:
43mm
BRACING:
Ladder-Bracing
PICKGUARD:
Original
SCALE:
628mm
BINDING:
White
TUNER:
Original
CASE:
Hard Case
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BLUE-G
ブルージーコーポレーション
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1950年代後期のJ-160Eが入荷しました。

1954年登場のJ-160Eは、登場時の初期型では単板トップでしたが翌年から合板のトップになり、併せて総フレット数も19から1フレット増えて20フレットのなります。
また、登場時のブリッジは最初期のアジャスタブルブリッジで、ブリッジの両脇に大きな弦高調整用のダイアルノブが有るスタイルが独特ですが、こちらも数年で一般的なアジャスタブルブリッジのスタイルに変更されます。

そんなJ-160Eの各部仕様を見ていくと、ギブソンで人気の高いラウンドショルダーのボディにラミネイトのスプルースでラダーブレーシングのトップ、カラーはギブソンらしいサンバーストカラーにオリジナル形状のピックガード、そこにP-90のピックアップが指板エンドに搭載され、ヴォリュームとトーンのコントロールもボディトップに付き、恐らくそのピックアップ搭載のスペース確保の為にネックジョイントが15フレットジョイントとなっていたり、細部まで見ていくとギブソンらしさの中に奇天烈なスペックギュッと詰め込んだかのような、なかなかの強引さも窺える面白いモデルです。

このように、「ラミネートトップ」や「ラダーブレーシング」、更には「アジャスタブルブリッジ」であったり、ピックアップやコントロール部もトップに取り付けられている等、一般的なアコースティックギターと比較すると「鳴らない要素」が満載の仕様となっておりますが、だからこそ他とは違う独特な生鳴りや、アンプを通した時の個性的なトーンを持っております。

特にビートルズでジョンやジョージが手にしていた事からビートルズサウンドには欠かせない楽器となっており、その後も多くのミュージシャンに愛用される楽器となった事から、現代では「J-160Eのサウンド」がミュージックシーンで確立されていると思います。

そのような訳で、J-160Eの良し悪しは「ビートルズに近いか」も一つの指針となっており、サウンドホールがワンリングの1962年製や、ジョンが2本目に手にしたツーリングの1964年製などは人気が高くなっております。


1956年製の本機は、ラミネートトップですが、初期のアジャスタブルブリッジという過渡期のスタイルとなっており、そのビートルズ関連で人気の高いワンリングの1962年製J-160Eとはブリッジ部以外は近いルックスとなっております。

もちろん、ネックグリップの感じやサンバーストの色具合、コントロールノブなど、細かく見ていくと「ビートルズらしさ」からは離れる要素もありますが、やはりギブソンファンの方々には「50年代製」というのは魅力的で、テクニカルな仕組みを持つ最初期のアジャスタブルブリッジも珍しい仕様ですので、1956年製の本機もなかなか面白い一本かと思います。

J-160Eは細かなスペックを見てもなかなか面白いモデルで、迫力のあるラージヘッドには高級機種らしくパールのギブソンロゴにクラウンインレイ、ペグは交換されておりますが、ツーラインで1コブのリプレイスのクルーソンペグで雰囲気は良い感じです。

指板はローズウッドでポジションマークにはディッシュインレイ!
レスポールで有名なディッシュインレイですが、意外と他の機種での採用は珍しく、この年代らしいナット幅が約43mmの肉厚なUシェイプネックですので、エレキ弾きの方には好まれるグリップ感を持っております。

全体的に細かな弾き傷や打コンは多く、塗装面も経年変化で痩せて細かくウェザーチェックも入っておりますが、それだけに時間を経たヴィンテージらしい貫禄のあるルックスです。

鳴りもJ-160Eならではのアジャスタブルらしい切れ味の良いクリアーな響き、そこに50年代らしい太い鳴りが残り、生音での枯れた響きが魅力的なヴィンテージトーンを楽しめます。

また、プラグインしたJ-160Eのトーンは独特ですが、その中でも野太さを持った50年代のオリジナルP-90の貴重なサウンドを楽しめます。

当時としては早すぎたコンセプトを持つ、アコースティックとエレキそれぞれの特性を兼ね備えたハイブリットモデルともいえるJ-160Eは、いろんな音作りのできるギターと考えても面白い存在です。

細かな所ではナットやサドルの交換、ボディ内のブリッジプレートの交換、ペグ交換などはありますが、全体的にヴィンテージらしい良い雰囲気は残っており、現在のハイファイなエレアコやアコギ用PUのサウンドとは異なる暖かみのあるノスタルジックなサウンドが魅力で、その古いヴィンテージらしい渋いルックスとも相まって、おすすめの1本です!