あの有名なルシアー、リンダ・マンザーの弟子ということで大注目されている女性ルシアー。
当店も取り扱いを始めたばかりだが、お客様には大好評だ。
独立したばかりなのに、他のルシアーにはないサウンドをしっかりと持っている。
まだまだ情報の少ないペギー・ホワイトに今回インタビューをしてみた。
(以降、Q&A)
何故ギターを作るようになったのですか?
1990年代後半に一度ラリビーの元で6ヶ月間働いていました。
その時からギター製作家になりたいと思ってました。
でも、2人の息子がまだ幼いこともあってその夢は一度諦めました。
2011年にもう一度ギターを作りたいと思う気持ちが強くなり、ギター制作家になることを決意しました。
リンダ・マンザーに出逢ってから数年後に彼女と一緒にギターを作るチャンスに恵まれ、リンダのCowpokeというモデルを制作しました。(Cowpokeとは有名なマンザーモデルよりボディが大きいモデル)
材の選び方から教わり、彼女がストックしていた良いジャーマンスプルースとインディアンローズウッドを選びCowpokeモデルを作りました。
リンダ・マンザーとギターを制作した経験をきっかけに製作家になることを改めて決意しました。その後カナダのルシアー、サーゲー・ディヤングのギター制作コースを2011年の9月に受講しました。
サーゲーの制作コースを終了後にリンダの元でフルタイムで弟子入りしました。
リンダー・マンザーの元でどのくらい働いていたのですか?
リンダの元では2011年の12月から2015年の初めまで約4年間働きました。
どのような事を学んだのですか?
ギター制作のすべての工程を学びました。
リンダのギターの塗装以外は全ての作業をアシストしました。
彼女はとても教え方が上手で、おかげで私はしっかりとした技術を身につけることが出来ました。
あなた1人でギターを制作したのはいつ頃からですか?
私が初めて作ったギターはサーゲー・ディヤングのコースで制作したギターです。
2本目も最初はサーゲーの所で制作していましたが間に合わず、リンダの工房で引き続き制作して完成しました。
リンダの元で働き始めてから1年して初めて自分のギターのカスタムオーダーを受けました。
リンダの制作をアシストしながらそのギターを制作したのを覚えています。
いつから自身の工房でギターを作り始めたのですか?
2015年の初めからフルタイムで自分のギターを作るようになりました。
自分の工房はまだ持っていなかったので、リンダの工房を借りて制作していました。
この2016年の秋に自分の工房で制作する予定です。
1年間に何本くらい制作していますか?
今は1年間で約8本制作しています。
制作しているモデルはどのような種類ですか?
Premier(プレミア)
Parlour(パーラー)
Soprano(ソプラノ)
000
OM
この5種類を制作しています。
Premierは私が制作しているモデルの中で1番大きいモデルでボディは15.5インチ(393.7ミリ)あります。
スケールは650mmです。
Parlourモデルはボディ14インチ(355.6ミリ)でスケールは24.5インチ(622.3ミリ)です。
Sopranoモデルは13.5インチ(342.9ミリ)のボディで17インチ(431.8ミリ)のスケール。チューニングは6弦Aから1弦Aのチューニングがレギュラーです。
000のモデルはボディが14.5インチ(368.3ミリ)で、スケールは25インチ(635ミリ)です。
そしてこのモデルは12Fジョイントです。
OMは私が2017年から制作を始める新しいモデルです。
15インチ(381ミリ)のボディで25インチ(635ミリ)のスケールです。
Premierは当店でも大好評のモデルです。これらのモデルは全てオリジナルのデザインですか?
はい。これらのギターは全て私がデザインしたオリジナルのモデルです。
あなたが1番お気に入りのモデルはどれですか?
もちろんどのモデルも気に入っています。
敢えて挙げるとすれば、私が1番好きなモデルはPremierです。
特にイタリアンスプルースとブラジリアンローズウッドの組み合わせが好きですね。
このモデルでこの材の組み合わせはとてもリッチなサウンドを得られます。
Parlourモデルはアディロンダックスプルースとインディアンローズウッドの組み合わせが好きです。
あなたはどのようなブレーシングパターンを使っているのですか?
ボディの中を見る限りはリンダ・マンザーとは違うようですが。
私はマーチンのXブレーシングのパターンを使っています。
リンダのブレーシングとはトーンバーの位置が少し違います。
私は豊かなサウンドになるようにブレーシングはスキャロップにしています。
あなたのギターはリンダ・マンザーとサーゲー・ディヤングから大きく影響を受けているのでしょうか?
はい。私のギターのデザインはリンダとサーゲー、そして2人の師であるラリビーの影響を受けています。
リンダとサーゲーという素晴らしい師の元で勉強することが出来て本当に幸運だったと思います。
あなたがギターを制作する時に心掛けていることはありますか?
私もギタープレイヤーです。
ですから、弾く人が喜びを感じるようなギターを作る様心掛けています。
あなたのギターのサウンドの特長を教えてください。
ピアノの様な低音、クリアーな中高音。
高域の音はきらびやかになりすぎない様に注意しています。
すべての音が均一でバランスの良い音が特長です。
日本の方に何か一言お願いします。
東京のギターショップのBlue-Gに私のギターがありますので、是非手に取って見て弾いて頂ければと思います。
カスタムオーダーもお受け出来ますので、是非Blue-Gにご相談ください。
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